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書類選考に通りやすい履歴書・職務経歴書の書き方のコツ

■履歴書・職務経歴書の書き方で合否は変わる?

転職活動にあたり必ず必要になるのが、履歴書と職務経歴書の提出ですよね。
履歴書・職務経歴書は採用担当者があなたの第一印象を決める唯一の大切なツールといえます。
あなたが今までどんな素晴らしい仕事をしてきていたとしても、作り方を間違えると書類選考で
不合格になることもあるのです。

例えば、
・履歴書に写真がない
・誤字や脱字がある
・志望動機が空欄
などです。採用担当者の立場では、このような点が基本的な確認ポイントになっていることが
多いのです。

基本的なポイントを抑えることができていなければ、それだけで仕事の実力とは関係なく、
重要な書類を正しく作ることができない等という評価をされてしまい書類で不合格になる
可能性も充分にあります。
まずは、以上のような基本をおさえた上で、あなたの魅力が伝わる履歴書・職務経歴書の
作り方を見ていきましょう。

■履歴書の書き方~基本編

履歴書を準備する際に、パソコンで作成したものが良いのか、手書きの方が良いのか迷いますよね。
最近ではパソコンで作成した履歴書を使用する人が多いですが、保育業界の場合仕事上、
手書きで書類を書く事がまだまだ多いこともあり、採用担当者はあなたが丁寧に書類をかけるかという
点が気にするポイントの1つです。その為、手書きの履歴書の方印象が良いでしょう。
一方、どうしても手書きは苦手という方は、割り切ってパソコンで作って、パソコンスキルを
アピールしてしまいましょう。

●履歴書のフォーマット
サイズはA4が一般的です。用意できなければB5でもよい。
書式は迷ったらJIS規格が推奨。※必須ということではありません。

●履歴書を書く際の注意点
 ・1文字1文字見やすく丁寧に書く。
  字の上手い下手ではなく、丁寧に書くことが大切です。採用担当者はたくさんの履歴書を
  見ていますので、乱雑に書くと見抜かれてしまいます。
 ・誤字脱字に気をつける。
  気がついた際、修正テープなどを使うのはご法度です。必ずイチから書き直しましょう。
 ・和暦または西暦を書類全体で統一する。
 ・職歴に略称を使用しない。 ※(株)⇒株式会社など
 ・時系列で見た時に抜け漏れが無いように記入する。

●基本情報の書き方
 <日付> 
 提出する日の日付を記入する。郵送の場合は投函日を記入し、面接当日に持参する際は
 面接日を記入しましょう。
 
 <写真> 
 撮影してから3ヶ月以内のものを使用します。写真を撮影する際はスーツなどの
 正装し髪型や化粧なども清潔感のある身だしなみを心がける。
 スーツがない場合は、襟付きのシャツやブラウスなど。ジャケットを持っていれば羽織ると尚
 よいでしょう。パーカーやTシャツ等のカジュアルなもの、露出の多い服装は避ける。
 履歴書に貼る際は、裏に名前を記入し剥がれないようにしっかり貼る。
 ※裏に名前を記入するのは、万が一写真が剥がれ落ちてしまっても、採用担当者が
  誰の写真か分かるようにする為の配慮です。

 <氏名> 
 苗字と名前の間は1文字分くらい空け、丁寧に書く。

 <住所>  
 現住所には、居住先を記入する。居住先が下宿先や仮住まいの場合は、住民票に記載されている
 住所を「現住所」欄に記入し、連絡先に居住先を記入する。下宿先や仮住まいの場合で、
 表札が自分の名字と異なる場合は、連絡先住所と共に「〇〇方」と記入しておく。
 現住所と連絡先が同じ場合は、「連絡先」欄に「同上」と記入。
 住所は都道府県から記入し、番地なども―(ハイフン)を使用せず〇丁目〇番地と省略せず
 記入する。

<電話番号>  
 連絡がつきやすい電話番号を記入しましょう。
 固定電話がある場合は、市外局番から記載する。携帯電話でも可。

<メールアドレス> 
 採用担当者からメールで連絡がくる可能性もある為、パソコンのアドレスからでも  受信できるアドレスを記入する。
 その際、携帯キャリアのアドレスで、パソコンからのメールを受信拒否に設定している場合が
 あるので、事前に確認して受信できるようにしておきましょう。また、アドレスは顔文字などは
 使用せず英数字+記号などシンプルなアドレスにすると連絡トラブルが起きにくいですよ。

【メール受信設定方法】
 携帯電話でパソコンからのメールが受信できる状態か下記より確認ができます。
 SoftBank・・・https://www.softbank.jp/mobile/support/mail/antispam/mms/whiteblack/
 au・・・https://www.au.com/support/service/mobile/trouble/mail/email/filter/detail/domain/
 docomo・・・・https://www.nttdocomo.co.jp/info/spam_mail/domain/

●学歴、職歴欄の書き方
 <学歴>
 1行目の中央に「学歴」と記入する。
 次の行に中学校(卒業)から記入し、高校以降は入学・卒業年次をそれぞれ記入する。
 学校名や学部、学科、専攻はどんな分野を学んだか分かるよう省略せずに記入する。
 中退歴がある場合は、理由を簡潔に記入する。
(例)「家庭の事情により中退」など
 ※大学院を出ている場合は「卒業」ではなく「修了」と記入。

 <職歴>
 学歴のあとに1行空けてから「職歴」と中央に記入する。
 職歴は原則、入社年月と退職年月の2行をセットで記入。
 退職年月の行には退職理由も記入する。

 自己都合での退職の場合・・・「一身上の都合により退職」と記入。
 会社都合による退職の場合・・・「会社都合により退職」と記入。
 契約期間が決まっていた場合・・・「契約期間満了により退職」と記入。

 現在在職中の場合、入社年月の次の行に「現在に至る」と記入する。
 また、既に退職日が決まっている場合は、「○月○日退職予定」と記入する。

 職歴が多く、書くスペースが足りない場合は、「詳細は職務経歴書に記載」と記入し、
 職務経歴書に記載する。
 ※職歴は在籍期間が短い場合でも、全て記入するようにしましょう。
 理由は、社会保険に加入していた場合、入社後の社会保険の手続きで今までの
 加入履歴が分かります。その為、履歴書と相違があった場合、経歴詐称と扱われ、
 懲戒の対象になる場合がありますので注意しましょう。

 最後は、最終職歴の行の1行下の右側に「以上」と記入する。

●免許・資格欄の書き方
・免許・資格の順に時系列で記入。
・免許・資格の名称は正式名称を記入。

●趣味・特技の書き方
・面接の際、緊張感をやわらげるきっかけや、話題に上がる事もあるので事実に伴う事柄を
 記入します。
 特技や趣味が特にない場合でも空欄にせず、興味のあることを記入しましょう。
 例えば、音楽を聴くことが好きであれば、「音楽鑑賞」とただ記入するのではなく、
 何のジャンルの音楽が好きかも併せて記入するとあなたの趣味嗜好が伝わりやすくなります。
 特技が思い浮かばない場合は、周囲から褒められたことなどを記入すると良いでしょう。
 できれば、特技・趣味どちらも記入した方がいいですが、どうしても思い浮かばない場合は、
 特技・趣味のいずれかを記入しましょう。

・趣味や特技が多い場合は、いくつかに絞って記入。

●本人希望欄の書き方
・複数職種の募集を行っている法人の場合は、希望職種と雇用形態を記入。
(例)〇〇園の保育士(正社員)を希望します。
 ・待遇については、「貴社規定に従います。」と記入。
 ※パート応募など勤務時間に制限がある場合は勤務可能な曜日・時間などを記入。

●通勤時間の書き方
 自宅から勤務先に到着するまでの時間を記入。
 目安として、90分を超える場合や、遠方からの応募で転居が可能な場合は、
 本人希望欄に「入社決定後転居可能」の旨を記入。

●配偶者の有無
 手当など待遇に関わる場合があるため、現況を正確に記入。

■履歴書の書き方~志望動機編~

志望動機は、あなたがなぜその法人で働きたいのか採用担当者がとても注目している項目です。
その為、志望動機を書く前にその法人のホームページなどで経営理念や保育方針、
どんな保育園なのかを確認し、応募する法人毎に具体的な志望動機をしっかり考えましょう。

●志望動機を考える際のポイント
・全体を通して文章が前向きな表現になっているか。転職理由を記載する場合は、
 特に気をつけたいですね。

(例)
 人間関係が転職理由の場合
 ⇒明るく前向きな清々しい職場づくりに力を発揮して、子どもがのびのび過ごせる環境を作りたい。

 給与が上がらないという転職理由の場合
 ⇒年齢に関係なくチャレンジできる環境で成長しながらキャリアアップしていきたい。

 など、直接的な表現は避けて、「自分の考え」と「新しい職場で前向きに頑張りたい気持ち」が
 伝わる表現にする。
 
・法人を選んだ理由と入社後どのような活躍をしたいかを書きます。
 記入する際、注意したいポイントは「御社の経営理念に共感いたしました。」とういうような
 表現ではほかの法人にも同じように応募していると思われてしまいます。
「御社の〇〇という取り組みや〇〇を大事にされているところ
 に共感いたしました。」など、その法人ならではの具体的な内容を記入するようにしましょう。
 また、あなたの今までの経験から入社したらどのような活躍ができるかという事も
 具体的に記入すると良いでしょう。

・給与が高い、家から近いなど条件が前面となる内容は避ける。
 採用担当者の立場からみれば、
 条件さえ良ければ他の法人でもいいのかな?入社しても他によい条件のところがあれば
 すぐ転職してしまうのでは?という懸念を抱かせてしまう可能性があります。

・まとめるとこんな構成です。
(構成例)
1.どんな形態の施設で、2.担当したクラスと期間を記載。
3.その時の経験や知識を活かして、4.今回の新しい転職先でどんなことを
実現したいかをアピール

志望動機は、志望する法人の採用担当者に向けたラブレターです。
相手の事を知りその相手に向けて響くメッセージを考えて書くと採用担当者の心に
きっと響くでしょう。
転職活動を振り返った時に後悔がないようにする為にも、しっかりと熱意を込めたメッセージを考え、
準備して書くようにしましょう。

■職務経歴書の作成方法

職務経歴書とは、今までのあなたの経験やスキルをアピールする為の大事な書類です。
職務経歴書の基本的な書き方からおさえていきましょう。

●形式
履歴書と違って、職務経歴書は形式が決まっていません。
また、履歴書は手書きの方が良いですが、職務経歴書は基本パソコンで作成する方がよいでしょう。
パソコンで作成した場合のメリットは2つあります。
① データが残るので複数面接を受ける場合に基本データとして編集することができる。
② 誤字脱字があった場合、手書きだと書き直しが必要だがパソコンだとすぐに修正することが
  できる。
一般的には、Wordを使用して作成するのが主流。
※パソコンが苦手な場合は手書きで作成しても問題ありません。

●基本的な書き方
・最新の職歴から順に遡って記載します。

●はじめに記載する内容(記載順)
・日付・・・履歴書同様提出日を職務経歴書の右上に記載。
・職務経歴書であることが分かるよう上部に大きめに「職務経歴書」と記載。
・氏名・・・「職務経歴書」と記載した右下にフルネームで記載。
・職務経歴書の概要・・・今までの職務経歴を250文字程度で要約し記載。

●職務経歴の書き方(記載順)
・社名・在職期間・法人概要(事業内容・職員数・資本金)
・業務内容・・・担当していた業務内容を具体的に詳しく記載。

各法人の経験で得たスキルや、従事した業務で工夫し評価された事も併せて記載すると
伝わりやすいです。
業務内容は、担当していたクラスや年齢以外にも日々の業務や行事で経験した事は
すべてを簡潔に記載する。

●職務経歴を書き終えたら
・資格・免許を記載。(履歴書に書ききれなかった場合は、こちらに記載する。)
 正式名称で取得順に記載する。

・特技・スキルを記載。
 特技・スキルは仕事に関係することを記載する。(ピアノ・読み聞かせ・PCスキルなど)

・自己PRを記載。
 ここでは、250~300文字を目安に
 1. 今までの経験で得たこと
 2. あなたが仕事をする上で大切にしていることや頑張ってきたこと
 3.今後どのようになっていきたいか
 などを記載する。


■職務経歴書を作成する上で重要なポイント

最後に、職務経歴を書く上で重要なポイントを解説します。
職務経歴は履歴書に比べて文字数が多い為、読んでもらう工夫が必要です。

■職務経歴書を書く際のポイント
A4サイズの用紙で1~2枚、多くても3枚位でまとめるようする。

~レイアウト構成~
・項目ごとに見出しをつける。見出しは何について記載している項目なのか分かるよう
 簡潔に記載しましょう。(例)■資格・免許
・法人ごとに□で囲う。
・文字のフォント(書体)や見出し以外の文字サイズを統一する。
 ※見出しは本文より少し大きい文字サイズにすると見やすくなります。

~職務経歴~
・業務内容がイメージできる位詳細に記載。
 ※できるだけ長文にならないように文章をまとめる。
・業務内容を記載する際、担当していた業務の規模・範囲・対象が分かるように
 意識して記載。
・担当していた業務の期間や回数など数字で表せるものは具体的な数字を記載。

具体的な数字を記載することで、採用担当者が業務レベルや担っていた負担の度合いなどを
判断しやすくなります。
職務経歴書は、あなたの実績や能力を応募先にプレゼンテーションする資料になります。
採用担当者は職務経歴書をもとに、あなたが入社したらどんな活躍をしてくれるのかを想像しながら
面接を行います。そのため、情報が簡潔で充実しているほどイメージはしやすくなります。
あなた自身をしっかりと理解してもらうためにも職務経歴書でしっかりと
アピールしてより良い転職活動に繋げましょう。
履歴書・職務経歴書を準備するのは大変ですが、良い転職をする為の大事な資料ですので、しっかりと考える時間を設けて作りましょう。

特に職務経歴書は、上記ポイントを意識して作成することで書類選考はもちろん、面接の際にもいい影響が出ることが多いです。応募先に提出する前には、ご自身で複数回読み返し、誤字脱字がないか、
文章がおかしくないか、などしっかりと確認してから提出しましょう。